2010年08月20日

[M_2010_12]『借りぐらしのアリエッティ』。

私は表現能力のある人を基本的に尊重しているので、あまり上映まで至った作品に対して不満を持つことがない。
それぞれそれなりに考えて作っているのだろうから、それをひたすらにけなすのではなく、なんとか自分の中で「良い体験」に変換できるよう、一生懸命に解釈するようにしている。

さて、『アリエッティ』であるが、完全に私の許容範囲を超えていた。
実は前半はかなり楽しんでいた。背景を水彩色でぼやっと描いていた意味が、アリエッティが翔に認識されるまで環境・背景であることを描くための手法だったし、アリエッティと父親が借りに行くシークエンスは、小人ものの定番ながら面白い冒険物語であった。
しかし、それだけである。
後半はひたすらに翔の愚かさ(正確には、何も考えていない、あるいは内容がない)に怒り狂っていた。
愚かな人間に怒り、アリエッティに共感したという話ではない。
翔が採る行動も発言も理解できないというか、そこまで馬鹿な行動は映像作品でもやらないだろうという一点に尽きる。
で、その馬鹿な行動を正当化するロジックもいくつか考えてみたものの、その中で最有力のロジックすら、ラストシーンがああなっているがために採用できない。

とはいえ、これは原作ものであり、そういう人物として人間の少年が描かれているなら、ジブリ側に罪はないというか、原作の馬鹿さ加減を強調するために敢えてこの表現だというのなら、自らの不明を恥じるけれども、絶対にそうではないという自信がある。

さりとて、本作品が優れているのは、俳優陣が皆素晴らしい演技をしていたことだ。それだけが救いであるが、それだけにアリエッティと志田未来と神木隆之介がかわいそうだ。
posted by 広域 at 19:56| Comment(0) | TrackBack(0) | カンショウすること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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